2010.07.25 Sunday
竹内康光の地方競馬ほっと情報
【南関東の話題】
夏の変則開催に入った南関東は浦和で2日間→船橋で3日間、重賞の設定はなし。浦和開催は他場の馬は出走できない「純正」の浦和競馬、上級クラスの所属が少ないので初日メインははB1下と言いながらB1はナムラクックとブラッシュボールだけでB3の馬までハンデをつけながら駆り出した。2日目はB3とC1の混合戦がメイン、クラス編成でどうにか頭数を揃えたが難しい競馬ばかり。まして13℃が適温のサラブレッドが連日35℃以上の猛暑日が続く中で調整してレースに臨むわけで、一筋縄では的中馬券は捕まえられない。この暑さで強い追い切りをかける厩舎は少ないので調教欄は15−15に毛の生えた程度の時計ばかり、そこにレース間隔がちょうど暑さが応えない中5〜6日になる連闘組が混ざってきて穴を開ける。初日の夏木立特別は7連闘のサンクスミリオンが逃げ切り勝ち、3着にも3連闘のナムラブユウデンが入って波乱。フリオーソで帝王賞・マグニフィカでジャパンダートダービーを制した川島正厩舎の仕上げパターンは、「中6日で速い時計を出す」というもの。それを実際のレースでやりながらデキを上げてくるのだから、理に適っていると言えなくもない。 7月25日号(19日発売)の競馬ブックはその川島正厩舎が制した帝王賞のカラー写真が表紙、ガッツポーズを決めた戸崎圭太が大写しになっている。カラーグラフの最後もジャパンダートダービーで渾身のムチを振るう戸崎圭太の写真、ジョッキールームに持っていくとジョッキー仲間でひとしきり盛り上がった。今週のJRA遠征はないが、ここまで既に15勝を挙げて無事に行けば今年も20勝達成は間違いないところ。そうなれば内田博の背中も見えてくるし、戸崎の写真が競馬ブックの表紙を飾る回数も格段に増えるはず。それが南関東の若いジョッキーたちにどれだけの励みになるか、また彼らのレベルアップにも大きく寄与するであろうことは想像に難くない。戸崎の遠征に自厩舎の馬のローテーションを合わせてくれる調教師も多く、それがいわゆる「拾い乗り」ではなく連続騎乗の機会を保証してくれる。地方に所属しながらJRAで馬に競馬を教えながらの騎乗を可能にして、勝ち鞍を量産できる。これは一にも二にも戸崎の騎乗技術への信頼があってこそのもの。 大井のある若手騎手に、金沢の調教師から短期騎乗の誘いがあった。南関東で乗り鞍に恵まれない若手が高知に武者修行に出てひと皮むけて帰ってくるのは、よく知られている。とにかく乗り鞍があるところに行って腕を磨くしか、騎乗技術を上げる方法はない。金沢に所属する騎手は23人だけ、当然騎乗機会も格段に増えるはず。ところがその若手は「僕はアメリカで修行するつもりなので。」と、にべもなく断っていた。アメリカでどのくらいの乗り鞍を得られるのか分からないが、心底勿体ない話だ思う。南関東は賞金も高く、4競馬場の100人以上の騎手が自由に行き来する激戦区。まだ乗り鞍に恵まれていないその若手騎手には早く認識を改めてもらい、大きく飛躍する日が訪れて欲しいと思う。 |
